イノベーションマーケティングとは「想いを有する推進主体が、技術・ノウハウ・資源などのシーズをもとに、環境やいのちの未充足ニーズをみたす価値を創出するマーケティング手法」です。
例えばホンダの低公害エンジン(CVCCエンジン)が「将来を担う子供たちにきれいな青空を残したい」という想いから生まれたように、イノベーションは「想い」を起点とした下図のような要素連鎖によって実現します。

ここで重要なのは「想い」はシーズ・技術の原動力に関わるだけでなく、その他の要素とも常につながっているという事実です。当時のホンダの開発チームも、環境に生かされていたが故に「青空を残したい」という想いを抱き、環境に負荷をかけない価値を有するエンジンを夢みて、技術開発・機能開発・商品開発に勤しんだものと思われます。
一方で「想いが報われない」といった徒労感を抱えることも少なくないようです。例えば「苦労して独自技術を開発したのに、商品は売れなかった」といった現象は「シーズとニーズのミスマッチ」がもたらす悲劇です。従ってイノベーションマーケティングでは、こうしたミスマッチの最小化を図り、想いと顧客価値が一体化する状況を目指します。
イノベーションマーケティングはシーズとニーズをマッチングさせるために、下図の戦略アウトプットを要請します。

<1>核となるシーズ・機能
数あるシーズのなかで、核となりうるシーズ・機能とはどういったものでしょうか?予めシーズを体系的に整理しておくことで、手がかりが得やすくなります。
<2>対象市場と顧客ターゲット
そのシーズは、どのような市場を対象にするのが最も適しているでしょうか?さらにその市場において、どのようなニーズを抱える顧客をターゲットにすべきでしょうか?
<3>ポジショニングと顧客価値(バリュー)
そのシーズによって創出できる商品・サービスの顧客価値はどのようなものでしょうか?また競合商品・サービスと比較した場合の相対優位なポジションはどこにあるでしょうか?
<4>マーケティングミックス(4P)
顧客価値・相対優位・収益性を実現するためのProduct(商品・サービス仕様)・Price(価格)・Place(流通手段・購入手段)・Promotion(認知・理解・購入・ロイヤルティ促進)はどうあるべきでしょうか?
このようにイノベーションマーケティングでは、想いを有する推進主体が、核となるシーズ・機能を想定しながら、対象市場・顧客ターゲットを特定し、顧客価値・相対優位なポジションを設定した上で、マーケティングミックス(4P)の最適化することが成功要因となります。
下図の標準的プロセスも「想い」の共有に始まり、マーケティング戦略の策定・実行・評価に至るプロセスを採用しています。

上図の標準的なプロセスでは、まず推進主体の想い・目標についてインタビューやディスカッション等を通じて共有化を図り(Phase.1)、シーズに関わる事業・製品ポートフォリオ分析等を通じた現状把握を行いつつ、初期のマーケティング戦略仮説を複数立案し(Phase.2)、関連市場の分析やシーズ自体の分析を経て、有望市場を特定します。(Phase.3)
そして有望市場の市場特性を分析し、顧客ターゲット・顧客価値を定義し、顧客価値に叶う商品・サービスコンセプトを抽出し(phase.4)、コンセプトを実現するシーズ開発の方向性を出し(phase.5)、マーケティング戦略を策定し(phase.6)、マーケティング戦略の実行・評価(phase.7)に至ります。
一方で、組織の特性・状況によって「何が適切なプロセス」なのかは異なります。従いまして標準的なプロセスは参考にしつつも、実際にコンサルティングを行う際には、お客様のご要望・状況を踏まえ、ご支援の範囲を定めたオーダーメイドのフレームワークをゼロベースで検討しご提案いたしております。
ジェイコンサルティングは顧客企業の特性と状況に最も適したイノベーションマーケティングをオーダーメイドでご支援いたします。
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