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価格マネジメント(プライシングマネジメント)


価格は「利益要因の一つ」であり「顧客価値要因の一つ」でもあります。

「利益=価格× 販売量×コスト」という式で表されるとおり、販売量の拡大(シェア拡大)やコスト削減と共に、価格マネジメントは利益を左右する要因となります。

実際に利益をどのような方程式で管理すべきかはビジネスモデルによって異なります。下図のとおり「利益方程式」は戦略変数の置き方次第で無数に存在します。


【利益方程式】


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例えばマスマーケティングのビジネスモデルでは「利益=価格×販売量?コスト」の方程式が一般に用いられます。

ダイレクトな顧客接点を有するビジネスモデルでは、既存顧客数・流入顧客数・流出顧客数といった戦略変数との相関で価格を捉えるケースが多く見られます。

またセグメントごとに異なる価格を設定しているビジネスモデルでは、セグメント毎の価格が戦略変数となります。

いずれにしても「自社のビジネスモデルにとって、どのような利益方程式が最適なのかを定め、価格と他の戦略変数との相関を可視化すること」が戦略的なプライシング(価格設定)を促進します。


一方で価格は「顧客価値要因の一つ」でもあります。

ここでいう顧客価値とは「顧客が知覚する便益÷顧客が支払う価格(顧客コスト)」を意味します。

つまりコインの表が「顧客が知覚する便益」でコインの裏が「価格」という関係になります。

価格が便益との相補関係を有する以上、プライシングはマーケティング全体の文脈において語られる必要があります。

下図のプライシングの全体像は、マーケティングの分析・戦略・仕組み化という一連のプロセスにプライシングがどのように絡んでいるかを示しています。


【プライシングの全体像】


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<1>分析
マーケティングにおける3C(顧客・競合・自社)分析を行いつつ、プライシング領域では顧客セグメント毎の価格反応分析を行います。

なかでも「コンジョイント分析」は、競合製品・サービスの価格の影響も含めた顧客セグメント毎の製品・サービス属性評価や水準を推計できる特性があり、マーケティングの現場では多く用いられています。


<2>戦略
マーケティングにおけるポジショニング・顧客価値設定を行いつつ、プライシング領域では「便益-価格戦略」を策定します。

便益-価格戦略では「顧客価値=便益÷価格」という考え方に沿って、競合価格・代替品価格・顧客の限界価格・自社原価の変動を予測しながら、どのあたりの便益-価格に自社の製品・サービスを位置づけるかを決めます。

例えば高い便益-高い価格を意図するならば「プレミアム戦略」、高い便益-低い価格を意図するならば「スーパーバリュー戦略」といった具合になります。


<3>仕組み化
マーケティングにおけるプログラム(4P)のうちPrice以外の3P(product,place,promotion)は便益の創造に直接関わる投資である一方で、priceは便益への投資回収に貢献します。

加えてpriceは「威光性」や「お得感」といった数字メッセージによる便益の創造にも一役買っています。

プライシングは戦術レベルでも利益に大きな影響をもたらします。
例えば

☆価格設定単位 「年・複数月・月・週・日・時間・分・秒」といった時間軸から最適な価格設定単位を選ぶ。
☆価格体系    「単一セグメント価格から複数セグメント価格」に変更する。
☆支払名目    「月会費からデータ管理手数料(月額)」といった別名目に変更する。
☆支払方法    「年1回のみならず年2回・月12回」といった選択肢を追加する。

といった戦術が、適正な便益-価格戦略のもとで実施されれば、利益を増幅することにつながります。


またマーケティングマネジメントではプロダクトマネジメント・チャネルマネジメント・コミュニケーションマネジメントが便益サイドを担う一方で、プライシング領域では、価格決定・変更ルール、価格情報・分析システム、業績管理・報酬体系との連動などがマネジメントテーマとなります。

このようにマーケティングにおける分析・戦略・仕組み化に連動した形で価格マネジメントを行うことで、プライシングの課題や機会がより明確化されます。

またこうした価格マネジメントについて組織全体が共有を図るプロセスは「顧客価値と利益の最適化」に焦点を合わせることにつながります。

下図の価格マネジメントの標準的プロセスもそうした考え方を反映しています。


【価格マネジメントの標準的プロセス】


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価格マネジメントの標準的プロセスは、ステークホルダーインタビューや既存資料に基づく売上・利益構造などの現状把握に始まり、価格分析手法や価格戦略・マネジメント手法の分析・課題抽出・解決策の仮説立案・検証を経て、解決策の実行・評価に至ります。

しかし組織の特性・状況によって「何が適切なプロセス」なのかは異なります。従いまして標準的なプロセスは参考にしつつも、実際にコンサルティングを行う際には、お客様のご要望・状況を踏まえ、ご支援の範囲を定めたオーダーメイドのフレームワークをゼロベースで検討しご提案いたしております。

ジェイコンサルティングは顧客企業の特性と状況に最も適した価格マネジメントをオーダーメイドでご支援いたします。

【関連サービス】
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コミュニケーションマネジメント


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